防災対策は今すぐに!台風や大雨による気象災害の正しい知識

防災対策は今すぐに!台風や大雨による気象災害の正しい知識

日本は大陸と大洋に挟まれているため、梅雨前線や秋雨前線などの影響でしばしば大雨を降らせます。台風も日本付近を通過するときに広範囲にわたって大雨を降らせることがあります。毎年こういった大雨によって河川の氾濫や土砂災害などが発生しています。このような気象災害を正しく知ることで、自分の身の回りにどのような危険があるかを確認し、防災につなげましょう。

短時間の豪雨などが原因で発生する「浸水害」

局地的豪雨や集中豪雨など短時間の豪雨が原因で下水道やポンプによる排水が追い付かずに、用水路や下水道が氾濫して住宅や田畑が水に浸かってしまう災害を浸水害と呼んでいます。他にも道路や田畑が水に浸かることを冠水とも言います。

局地的豪雨では数十分という短い時間で非常に激しい雨が局地的に降るため、道路や低地などの浸水や河川の急激な増水を引き起こします。平成20年7月に発生した兵庫県神戸市の都賀川が局地的豪雨に見合われた際にはわずか10分間で川の水位が約1m30cmも上昇し、この時は川遊びをしていた5名の方が犠牲となりました。

神戸市は防災教育用に、啓発DVD「きちんと知ろう 都賀川のこと」を作成しました。公式サイトで視聴可能ですので、ぜひチェックしてみてください。

神戸市公式サイト

異変を感じたら即避難を!

初夏から秋までの季節は川遊びや河川敷でのBBQなどを楽しむ方も多い時期です。ゲリラ豪雨や局地的豪雨などは予測ができない場合もあります。川遊びだけでなく、釣りやキャンプなどで河川の近くにいる場合には次のようなことに注意して行動しましょう。少しでも異変を感じたらすぐに避難することが大切です。

  • 外出前に天気予報で「大気の状況が不安定」「雷」「天気の急変」などの表現をしていないか
  • 雷注意報や大雨・洪水警報、注意報が発令されていないか
  • 「急に真っ黒な雲が近づいてきた」「雷鳴が聞こえる」「稲光が見えた」などの空の状況
  • 「危険区域に立ち入らない」「雨の時は川から離れて」などの表示に正しく従う

河川の増水や氾濫により生じる「洪水害」

河川の上流域での大雨や融雪などが原因で、下流では増水や氾濫が発生してしまうことがあります。これにより堤防が破損・決壊が起こり家屋などの浸水被害が起こることを洪水害と言います。

平成27年9月には台風18号や前線の影響で広い範囲で大雨になり、栃木県と茨城県を通る鬼怒川が上流で降った雨により下流で大きな被害をもたらしました。

ハザードマップやアプリを利用して事前に確認

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大きな川の近くに住む方にとっては河川から水があふれて起きる河川氾濫への備えが重要です。川から離れているとしても、河の水位よりも低い位置にある地域などでは浸水被害が大きくなることもあります。自宅や自分が今いる場所が浸水想定区域になっていないかを事前に確認しておきましょう。各自治体や国土交通省から公開されているハザードマップで確認することができます。他にも日本気象協会が提供している防災アプリ「わが家の防災ナビ」などでも確認できるので、活用してみてくださいね。

国土交通省/ハザードマップポータルサイト

一般財団法人 日本気象協会/アプリ「わが家の防災ナビ」

一瞬にして人命や財産を奪ってしまう「土砂災害」

台風等の大雨や集中豪雨、または地震が引き金となって突発的に大きな破壊力を持って発生するのが土砂災害です。傾斜が急な山が日本には多いので土砂災害が発生しやすいと言われています。突発的に発生するため正確に予測することが難しく、非常時に備えて日ごろから準備をすることが必要です。

土砂災害は以下の3種類に分類されます。

  • 土石流:山腹や川底の石、土砂が長雨や集中豪雨によって一気に下流へ押し流される現象。時速20~40kmという速度で破壊力がとても大きい。
  • がけ崩れ:急な斜面が雨水の浸水や地震などで突然崩れ落ちる現象。突発的に発生し、崩れるスピードも速い。斜面の高さの2~3倍も離れた距離まで土砂が届くこともある。
  • 地すべり:比較的緩やかな斜面が地下水などの影響で下方へ滑るように移動する現象。大雨や融雪で発生しやすく、被害が広範囲に及ぶことが多い。

何かが起きてからでは避難できない!

前述のハザードマップなどを利用して、自宅の土砂災害への危険度を知ることができます。危険度が高い地域では雨が降ったら情報をこまめに確認し、大雨になったらすぐに避難するなど注意が必要です。

気象庁から雨の状況に応じて注意報や警報などが発令されますが、避難指示が出てからでは遅い場合もあります。土砂災害は速度が速く破壊力も大きいため、災害が起きてから避難しようとしても間に合いません。

土砂災害の予兆を感じたり、不安を感じた時には避難勧告などがなくても早めに避難をするようにしましょう。

土砂災害の予兆として挙げられるのは次のようなものがあります。

  • 自分のいる地域で豪雨や長雨が続いている
  • 渓流の水が濁って木が流れてきたり土臭い
  • 渓流の水位が急に減少した
  • 地面に亀裂や段差が生じ、木が傾いたり水が浸みだしたりする
  • 地鳴りが聞こえる

こういった予兆を感じたらすぐに避難しましょう。また、すでに外に出て避難することが難しい状況になっている場合には、頑丈な建物で山などの斜面とは反対側の2階以上の部屋に移動することが有効な場合もあります。

大雨だけじゃない!台風や低気圧の影響で起こる災害

台風や大雨による災害は洪水や土砂などだけではありません。台風や発達した低気圧の影響で高潮や高波、防風などの災害が起こることもあります。

暴風による災害

平均風速が15~20m/sの風が吹くと、歩行者は風に向かって歩けなくなり、転倒する危険も出ます。高速道路での車の運転にも支障が出始めます。さらに強くなると建物の損壊や農作物の被害、交通傷害など大きな被害をもたらします。

風で飛ばされたもので伝線が切れて停電したり、飛来物によって建物のガラスが割れるなどの損害も考えられます。むやみな外出を控え、家の中では窓や雨戸を補強するなどの対策をとるようにしましょう。

高潮・高波による災害

台風や発達した低気圧の影響で気圧が下がり海面が吸い上げられます。強風により海水が海岸に吹き寄せられて海面が以上に上昇するため高潮が発生します。海水が堤防などを超えると一気に浸水してしまいます。

また、風が長期間・強く・距離が長く吹き付けるほど波が高くなります。台風の中心付近では10mを超える高波になることもあるほどです。高潮に高波が加わるとさらに浸水の危機が増します。

暴風・豪雨・猛吹雪・波しぶきなどで避難所への移動が困難になるので、警報などに注意して、安全に行動ができるうちに避難することが大切です。

起こりうる全ての被害を考えて備えよう

今回は台風や大雨の影響で起こりうる災害についてご紹介しました。自分のいる地域は絶対大丈夫!とは言えません。常に起こりうる状況を考えて安全に、被害を少なくさせるように備えましょう。危険を感じたらすぐに避難できるよう、家族で情報共有をしておくことが大切です。

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