気品が高くて素朴な深い味わいがある藍染。
古くから生活の中に取り入れられていた藍染めに懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか。
この藍染の魅力をより体感し、藍の伝統を守っていくために多くの体験教室が開催されています。
今回は関西で藍染体験ができるおすすめスポットをご紹介します。
日本独自の魅力あふれる藍染
サッカー日本代表のユニホームはサムライブルーと呼ばれていますが、あの色が“藍染”から来ていることをご存知ですか?
日本の伝統色である深い藍色を意味する「かちいろ」をコンセプトとしてベースカラーに起用されました。
藍の染物は世界各地でなされていましたが、日本では日本固有の植物である「蓼(たで)」からとられた染料を使用しています。
蓼を発酵させてから消石灰や灰汁などを加え、さらに自然発酵を待って染料を作ります。
こうして手をかけて染められた天然発酵本藍染は使い込むほどにいい色合いになり、着こなすほど柔らかく、肌触りも良くなります。
薬としても使われてきた藍の効果効能
藍で染めた肌着は冷え性や肌荒れ、汗にも効果的と言われて昔から愛用されてきました。
防虫効果も高く、江戸時代の古布が藍で染まった部分だけ虫食いがなかったり、大切な着物を藍の風呂敷で包んでいたと言われます。
草木からとった染料は布を染める以前から薬としても効果を期待され使用されていました。
今でも漢方や生薬と呼ばれるものの大半は染料としても使われているものでもあります。
色合いだけではない様々な魅力が藍染の人気の秘密です。
近代では日本だけでなく海外からも注目され、シャツやストール、デニムなどファッショナブルに取り入れられるようになりました。
思い立ったら挑戦♪気軽に藍染体験ができるおすすめ工房
関西は昔から織物や染物の文化も栄えていたため、日本の伝統文化に触れることができる工房や教室などのスポットが沢山あります。
その中で藍染体験ができるスポットも多く、特に女性を中心に人気を集めています。
おひとり様から団体まで受け付けている工房も多いので、是非気軽に挑戦してみましょう。
【京都】1日1組限定でじっくり体験/工房 藍の館
京都市右京区にある工房で、昔ながらの天然灰汁発酵の手法を用いた藍染体験ができます。
手ぶらで訪れてもハンカチやTシャツ、ストールなどの染色を丁寧に指導してもらえます。
体験日は月・水・木・金・日曜日の1日1組(1~10名)のみで、物産展などで工房がお休みの場合もあるため、必ず事前予約をしましょう。
また、製作工程を間近で見学できるのも魅力です。
工房 藍の館
【住所】京都府京都市左京区大原大長瀬町276
【お問合せ】075-744-2404