新型コロナウィルスの流行で、テレワークやビデオ会議が急激に一般化しました。
在宅ワークの一般化とともに、テレワークやWEB面接に「Skype(スカイプ)」を活用する企業が増えています。
プライベートで活用している方も多いSkypeですが、まだまだ「使い方がよく分からない」という方も多いかもしれません。
今回は、テレワークやオンライン就活・転職活動で困らないよう、Skypeの基本的な使い方と、おすすめ便利機能をご紹介します。
- Skypeは無料のチャット&ビデオ通話ツール
- PCでもスマホでも、グループ通話やチャットができる
- 録音・画面共有や背景ぼかしなどの便利機能も
Skypeって何?意外と知らないSkypeの基本
新型コロナの影響でWEB会議やオンライン飲み会が増え、さらに有名になったコミュニケーションツール「Skype(スカイプ)」。
名前はよく耳にするものの、実際何ができるのか?費用がかかるのか?など、あまりよく分かっていない方も多いようです。
まずは、Skypeでできることや料金など、今さら聞けない「Skype」の基本をチェックしていきましょう。
意外と知らないSkypeの基本
- Skypeは通話やチャットができる無料ツール
- PCはもちろんスマホ・タブレットにも対応
- 一般の電話番号にも電話をかけられる(有料)
Skypeは通話やチャットができる無料ツール
WEBコミュニケーションツール「Skype」は、オンラインで通話やチャットができるツールです。
WordやExcelなどと同じマイクロソフト社のサービスで、利用の際にはマイクロソフトアカウントの取得が必要です。
基本的な利用は無料ですが、企業などでさらに便利に活用できる「Skype for business」は有料となっています。
Skype | Skype for Business | |
---|---|---|
料金 | 無料 | 有料 |
対象 | 一般消費者向け | 法人向け |
会議参加人数 | 25ユーザーまで | 250ユーザーまで |
その他機能 | - | 通信の暗号化 管理者が通話相手を制限 なりすまし防止 |
※ 「Skype for business」は2021年7月31日に提供終了が予定されています。
PCはもちろんスマホ・タブレットにも対応
「Skype」は、PCはもちろんスマホ・タブレットでも利用可能です。
- PC (Windows/Mac OS)
- スマートフォン (iPhone/Android)
- タブレット端末 (iPad/Android)
インターネットに接続された端末があれば、いつでも・どこでもチャットや音声通話・ビデオ通話が使えます。
端末にカメラやスピーカー・マイクが付いていない場合、外付けのものを用意する必要があります。
一般の電話番号にも電話をかけられる(有料)
Skypeの一番の特徴は、固定電話や携帯電話など、一般の電話番号にも電話がかけられることです。
有料の機能ではありますが、インターネットを経由して、世界中どこにでも格安で電話をかけることが可能です。
自分の電話番号を使いたくない方や国際電話を頻繁にかける方は、一度チェックしておきたい機能です。
Skypeの使い方〜導入編〜
基本の機能が分かったところで、早速「Skype」の使い方をご紹介していきます。
Skypeは利用に際し、Skypeアプリのダウンロードやアカウントの作成が必要なツールです。
使わなければならないシーンになってから慌ててしまわないよう、事前に準備しておきましょう。
Skypeの使い方〜導入編〜
- Skypeをダウンロードする
- Skypeのアカウントを作成する
- Skypeのプロフィールを作成する
- マイク・スピーカー・カメラを設定する
Skypeをダウンロードする
PCの場合、Skypeの公式サイト内にあるSkypeのダウンロードページから、利用デバイスを選択してダウンロードを開始します。
iPhone/iPadの方はApp Store、Androidの方はGoogle Playからでもダウンロード可能です。
- PC: Skype公式サイト
- iPhone/iPad: App Store
- Androidスマホ/タブレット: Google Play
デバイスへのインストールが完了したら、 Skypeの起動ができるようになります。
なお、インストールが不要のWEBブラウザ版「Skype online」でも、インストール版とほぼ同様の機能が提供されています。
Skypeのアカウントを作成する
Skypeアプリをインストールしたら、アカウントの作成に進みます。
- Skypeを起動、「新規アカウント作成」をクリック
- ブラウザで「アカウントの作成」ページを開く
ここで設定したスカイプ名(英数字)は後で変更することができないので、慎重に決めましょう。
電話番号またはメールアドレス、氏名などの必要な項目を入力し、「同意」をクリックするとアカウントが作成できます。
すでにMicrosoftアカウントを持っている場合は、Skypeアカウントを新規作成しなくてもOK。
Microsoftアカウントを、そのままSkypeでも使うことができます。
Skypeのプロフィールを作成する
Skypeでは、アカウントを作成したら必ずSkypeプロフィールを設定しておきましょう。
なぜなら、アカウント作成時に登録した内容が、一部そのままプロフィールに反映されてしまうためです。
画面の右上にある「…」部分をクリックすると表示される「設定」の、「アカウント&プロフィール」から設定できます。
- プロフィール画像
- 名前・Skype表示名
- 公開したい個人情報
特に女性が気をつけたいのが、プライバシーの観点です。
Skypeでは、名前や生年月日などを登録すると、他のユーザーに公開されてしまいます。
個人情報に関しては、本当に公開したいものだけを入力しておくように留意しましょう。
マイク・スピーカー・カメラを設定する
通話やビデオ通話を活用したい方は、マイク・スピーカー・カメラの設定も確認しておきましょう。
特にデバイスにオーディオ機器が付いていない場合には、事前にチェックしておくと安心です。
- 「…」をクリックし、「設定」を選択
- 設定メニューから「音声/ビデオ」を選択
- カメラ・マイク・スピーカーの設定をする
音声テストや無料通話テストもできるので、プロフィールと合わせて設定しておくことをおすすめします。
Skypeの使い方〜通話・ビデオ通話篇〜
ダウンロードと設定が完了したら、Skypeの主要機能である通話機能の使い方を確認していきましょう。
Skypeでは、音声のみの通話とビデオ通話が可能で、いずれもグループでの通話に対応しています。
Skypeの使い方〜通話・ビデオ通話篇〜
- Skype通話で電話をかける・受ける
- Skype通話で電話をかける・受ける
- Skypeビデオ通話をかける・受ける
- 固定電話・携帯電話に電話をかける(有料)
Skype通話で電話をかける・受ける
Skypeでは、ログイン状態のSkypeユーザー間であればいつでも無料でSkype通話を開始することができます。
- 「連絡先」をクリックし、通話相手を選択する
- 電話マークの「音声通話ボタン」をクリックし、呼び出す
- 通話が終わったら、赤い「通話終了ボタン」を押す
通話相手は、通話やチャットの履歴から選ぶことも可能です。
- 呼び出し音が鳴り、相手情報が表示される
- 電話マークの「音声通話ボタン」または「オーディオ」をクリック
- 通話が終わったら、赤い「通話終了ボタン」を押す
着信があった際に電話に出られない時は、赤い「拒否ボタン」を押すと呼び出しを終了させることができます。
発信サイドは相手にメッセージを残すことができ、受信側は送られたメッセージをチャット画面で確認できます。
Skypeビデオ通話をかける・受ける
Skypeでビデオ通話をかける・受ける場合の操作は、通話とほとんど同じです。
ビデオ通話の場合、カメラを設定した上で、ビデオのマークの「ビデオ通話ボタン」を使います。
着信に応答する際は、ビデオ通話で応答するならビデオ通話ボタン、音声のみにしたい場合は電話マークの通話ボタンを押すだけです。
ビデオ通話では、通話以外にもチャットやスクリーンショットなどの便利機能を活用することができます。
- スクリーンショットの撮影・共有
- チャット機能
- 絵文字機能
- 画面共有機能
グループ通話をする
グループ通話の場合でも、通常の通話・ビデオ通話と操作方法はほとんど同じです。
Skypeでグループ通話をする方法には、新しくグループを作る場合と、すでに作成されたグループを使右場合の2パターンがあります。
- グループ通話するメンバーを選択して発信する
- あらかじめ作成されたグループに発信する
グループ通話するメンバーを選択して発信する方法
新しいグループに発信したい場合、「通話」メニューから「新しい通話」を選択します。
グループ通話に招待したいメンバーのユーザー名を連絡先から選択し、「通話」ボタンを押せばOKです。
連絡先未登録のメンバーをグループに入れたい場合は、検索窓に相手のSkype名やメールアドレスを追加します。
あらかじめ作成されたグループに発信する方法
事前にグループチャットルームを作っておくと、チャットグループからグループ通話をかけることができます。
また、一度グループ通話をすると履歴が残るので、この履歴から同じメンバーにグループ通話をかけることも可能です。
固定電話・携帯電話に電話をかける(有料)
固定電話や携帯電話に電話をかける場合の操作も、Skype電話のかけ方と操作はほぼ同じです。
ダイヤルパッドを開いて電話番号を入力するか、連絡先から通話相手を選択し、「オーディオ」で電話をかけるだけです。
Skypeから固定電話や携帯電話に発信する際には、分単位の「Skypeクレジット」を購入するか、月額プランを利用する必要があります。
- 月額プラン: 475円/月〜
- Skypeクレジット購入: 600円〜
月額プランの料金や通話料は、携帯や固定電話など、発信先によって変わってきます。
050から始まる番号を取得する場合には「Skype番号」月額料金(〜300円/月)がかかります。
Skypeの通話料は一般的な携帯料金と異なり、月額払いでもクレジット購入でも前払い制となっている点に注意が必要です。
Skypeの使い方〜チャット編〜
通話だけでなく、チャット機能が充実している点もSkypeの特徴のひとつです。
ビジネスでもプライベートでも活用できる、Skypeのチャットツールの使い方をチェックしておきましょう。
Skypeの使い方〜チャット編〜
- 個人同士でチャットをする
- グループチャットをする
個人同士でチャットをする
Skypeで個人同士のチャットをする方法は、非常にシンプルです。
- 「連絡先」タブまたはチャット履歴から相手を選ぶ
- チャットボックスにメッセージを書き、送信ボタンかエンターキーを押す
LINEなどと同じように、自分の送信内容は画面右側、相手の送信内容は左側に表示されます。
相手が既読になったかどうかは、メッセージ右下に付いた相手のアイコンの位置で確認することができます。
Skypeチャットでは、テキストメッセージ以外に、絵文字・スタンプやファイルなどをやりとりすることもできます。
- 絵文字・スタンプを送る
- デバイス内のファイルを送る
- 自分の連絡先リスト内のメンバーを共有する
- 最大3分のビデオメッセージを録画・送信する
- 通話・チャット予定を共有する
グループチャットをする
Skypeでは、複数人のグループでチャットを行うことも可能で、簡単にグループチャットを作成することができます。
- 「チャット」タブを開く
- 「新しいチャット」から「新しいグループチャット」を選択
- 入力欄にグループの名前を入力し、次に進む
- 連絡先または検索窓から、追加したいユーザー名を選択する
チャットグループを作ったら、「チャット」タブからチャットしたいグループを選択するだけで、自動的にチャット画面に入れます。
チャットの基本機能は、個別チャットと同じです。もちろん、ステッカーやファイルの送受信も可能です。
チャットグループを右クリックすると、グループのメンバーを管理したり、グループから退出したりすることができます。
Skypeのおすすめ便利機能〜基本編〜
Skypeでは、オンラインでのコミュニケーションをさらに便利にしてくれる、さまざまな機能が提供されています。
まずは、チャットや通話・ビデオ通話で使える基本的な便利機能をチェックしてきましょう。
Skypeのおすすめ便利機能〜基本編〜
- ステッカーや画像を送る
- 音声通話・ビデオ通話を録音する
- ビデオ通話で画面共有する
ステッカーや画像を送る
Skypeでは、LINEのスタンプと同じように、絵文字やGIFアニメのステッカーを送ることができます。
- チャット: テキストボックスにある顔のマークを押す
- ビデオ通話: 画面下部のハートマークを押す
また、テキストボックス横のカメラアイコンを押せば、画像や動画などのデータを送ることも可能です。
その場でカメラを起動して写真や動画を送ることも、端末内のアルバムやフォルダから選択することもできます。
音声通話・ビデオ通話を録音する
Skypeの音声通話やビデオ通話は、簡単に録音することができます。
- 通話中右下に表示されるメニューボタン「…」を押す
- 「録音を開始」をクリック
- 録音終了すると、録音データが自動でチャットに共有される
通話の録音は、通話の参加者全員に通知され、録音内容が自動で共有される仕組みになっています。
録音機能を使う際は、あらかじめ参加者に録音の同意を取っておくとよいでしょう。
録音データはクラウド上に保存され、30日間いつでも開いたりダウンロードしたりすることができるため、端末の容量を心配する必要はありません。
ビデオ通話で画面共有する
Skypeの音声通話やビデオ通話では、資料や作業方法などを簡単に共有できる「画面共有」機能も提供されています。
OSやデバイスによって細かい操作方法は異なりますが、画面下のメニューから「画面共有」を選択するのが基本的な使い方です。
画面共有時は、全ての操作が共有されてしまうため、通知やパスワードなどの公開に注意しながら活用しましょう。
Skypeのおすすめ便利機能〜ビジネス編〜
Skypeには、ビジネス上のコミュニケーションをさらに便利にしてくれる機能も搭載されています。
ビジネスシーンにおすすめの便利機能をチェックして、WEB会議やオンライン面接などに活用してみましょう。
Skypeのおすすめ便利機能〜ビジネス編〜
- リマインダー機能
- 投票機能
- OneDriveのファイル・フォルダ共有機能
リマインダー機能
Skypeでは、通話中やチャット中に、簡単に1対1通話のリマインダーを設定することができます。
- 「+」または「…」でメニューを開く
- 「通話の予定を設定」ボタンをクリック
- 通話タイトル、日付と時刻を設定する
- 「送信」するとリマインダーがチャットに送られる
「スケジュールされた通話の通知」を有効にしておくと、設定したリマインダー期間に通話の通知を受けることができます。
次回のWEB会議の予定を決めたらその場でリマインダーを設定しておくと、非常に便利かつ安心です。
投票機能
グループチャットでスマートに多数決を取りたい場合に便利なのが、投票機能です。
- 「+」または「…」でメニューを開く
- 「コンテンツとツール」内の「投票を作成」を選択
- 質問と選択肢を入力し送信
会議に参加している人数が多い場合や、投票者を伏せて多数決を取りたい場合などに活用できる便利機能です。
結果が自動集計されるので、意見をカウントする手間がいらないところも嬉しいポイントです。
OneDriveのファイル・フォルダ共有機能
SkypeはMicorosoft社が提供しているサービスなので、同じくMicrosoftのサービス「OneDrive」のファイルを簡単に共有することができます。
- モバイル版なら「+」ボタン、PC版なら「…」ボタンを押す
- 「OneDrive」のアイコンを選択
- 送信したいファイルやフォルダを選択し、送信
OneDriveの共有機能は、ブラウザ版の「Skype for Web」では利用することができません。
OneDrive内のファイルやフォルダを共有したい方は、チャットの前にアプリをダウンロードしておきましょう。
Skypeのおすすめ便利機能〜プライバシー編〜
Skypeは、連絡先を知らせていない人同士でも、簡単にコンタクトを取ることができるコミュニケーションツールです。
便利な仕組みではありますが、同時に誰からでも容易に通話を求められてしまうリスクを孕んでいます。
特に女性の場合、さらに言えば在宅ワーク時のビデオ通話にSkypeを活用する場合、便利機能でしっかりとプライバシーを守ることが重要です。
Skypeのおすすめ便利機能〜プライバシー編〜
- プライベートチャット・通話をする
- ビデオ通話の背景をぼかす
- プロフィール・プライバシー設定をする
プライベートチャット・通話をする
Skypeでは、「プライベート会話」という暗号化機能が提供されています。
「新しいプライベート会話」を選択し、会話をする相手を選択すると、相手に7日間限りで有効な招待状が届きます。
招待状を送ったデバイスと招待状が承諾されたデバイスのみで、プライベート会話を利用することができるという仕組みです。
プライベート会話の内容はチャットリストの通知にも表示されないので、内容をプライベートに維持することができます。
ビデオ通話の背景をぼかす
ビデオ通話を行う際に、背景の映り込みが気になる方は多いはず。
Skypeでは、ビデオ通話中の背景をぼかしたり、他の画像を設定することができ、在宅ワークのWEB会議でもプライバシーを守ることができます。
- ビデオマークのボタンまたはメニュー「…」ボタンを選択
- 「背景効果の選択」または「背景のぼかし」をクリック
- 背景をぼかしたり、画像を設定する
- Skypeのプロフィール画像をクリック
- 「設定」をクリックし、「オーディオ&ビデオ」を選択
- 「背景効果の選択」で背景をカスタマイズする
デフォルトで全てのビデオ通話の背景をぼかすように設定しておく方が、会議開始時に慌てなくて済むためおすすめです。
プロフィール・プライバシー設定をする
Skypeを使用する際は、プロフィールとプライバシーの設定をきちんと確認しておきましょう。
- Skypeの表示名
- 生年月日
- 住所(国・都道府県・市区町村)
- プロフィール画像
これらの情報を登録すると、基本的に全てのユーザーに表示されてしまうため、オープンにしたくない情報は空白のままにします。
実名を公開したくない場合、Skype名にはニックネームを登録しておくとよいでしょう。
また、不特定多数から検索・コンタクト申請されたくなければ、「検索結果に表示する」をオフにしておくと安心です。
Skypeの便利機能を、ビジネスに活用しよう!
Skypeは、無料で使えるチャットや通話・ビデオ通話はもちろん、有料で一般電話にも電話がかけられる、マルチなコミュニケーションツールです。
グループ通話や画面共有・リマインダーなどの便利機能も多く、ビジネスでもプライベートでも手軽に活用しやすい仕組みです。
しかし一方で、自分できちんとプライバシー設定をしておかないと、不用意に知られたくない情報がオープンになってしまう側面もあります。
基本的な使い方や便利機能を理解して、安全・安心に、Skypeをビジネスシーンにも活用してみましょう!