少子高齢化が進む日本で、需要が高まっている「介護職」。利用者の方が気持ちよく生活できるようサポートするお仕事に、興味がある人も多いと思います。
介護職は経験者の方はもちろん、未経験の方も今から介護職にチャレンジ可能です。
この記事では、介護職の職種の紹介をはじめ、おすすめの介護職専門の転職サイトを5つ紹介します。
これから介護職に転職したいという方は、ぜひ参考にしてください。
【2020年】介護職の転職サイト・エージェント人気おすすめ5選の要約
- 転職前にあらかじめ介護関係の資格の取得がおすすめ
- 自分に合った転職サイトを見つけて、希望に合う求人を探すのがコツ
- 介護職専門の転職サイトそれぞれの特徴をチェック
介護職の職種やキャリアプラン
はじめに介護職には、どんな職種があるのかを紹介します。また、介護職の人が目指せるキャリアプランのパターンも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
介護職の職種やキャリアプラン
- 介護士の仕事内容・必要な資格
- 介護福祉士の仕事内容・必要な資格
- ケアマネジャー(介護支援専門員)の仕事内容・必要な資格
- 介護職のキャリアプラン
介護士の仕事内容・必要な資格
まず、「介護士」の仕事内容について解説します。介護士は、老人ホームなどの施設で、高齢者の身の回りのお世話をする仕事がメインです。
主な仕事の一例は、こちらです。
- 食事や入浴介助
- 口腔ケア
- レクリエーション
- お部屋の巡回
また、ご利用者の家族から要望やコミュニケーションのアドバイスを頂きながら、気持ちよく生活できるよう行動することが求められます。
そして、介護士に必要な資格は、主に「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」の2つ。
一つ目の介護職員初任者研修は、介護職の初心者がまず取得しておきたい資格です。資格の内容や受験内容は次の通りです。
- 介護職の基本的な知識・技術を身につける
- 資格の取得には、年齢や業務経験の制限なし
- 130時間のカリキュラムを受講後、約1時間の筆記試験に合格すると資格取得
必ずしも福祉関係の大学や専門学校を卒業している必要はなく、取得に年齢や経験の制限はありません。
そのため無資格で介護職に従事しながら、休日や夜間学校に通って資格の取得が可能です。
また資格を取得することで自分の業務に確かな自信と知識を持って、利用者に接することができるようになります。
さらに、無資格で転職活動を行うより、給与がアップする場合が多いです。
二つ目の介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修のひとつ上の資格です。カリキュラムや取得するメリットは、以下の通り。
- 医療ケアをはじめとした、介護の専門的な内容を学ぶ
- 資格を取得すると「介護福祉士」や「サービス提供責任者」の受験資格を得られる
- 450時間のカリキュラムを修了すると資格取得となる
介護職員初任者研修ではなかった「医療的ケア」を学ぶのが特徴の一つ。
たんの吸引やチューブから栄養素を体に送る「経管栄養」の業務も取り組めるようになります。
また、介護業界唯一の国家資格「介護福祉士」や現場のサービスの管理を行う「サービス提供責任者」の資格取得のために必須の資格でもあります。
介護職員初任者研修を取得後、より深い知識を学んでキャリアアップを目指したい方におすすめです。
介護福祉士の仕事内容・必要な資格
次に「介護福祉士」についてです。先ほど紹介した介護士との違いは、介護業界の国家資格「介護福祉士」の取得有無となります。
そのため、基本的な業務は、介護士と同じ利用者の介助が中心です。
介護福祉士の場合、利用者の介助に加えて、利用者の家族へのアドバイスを行います。また、介護職員の指導や管理を任されるケースも多いです。
国家資格の介護福祉士は受験資格を満たしていないと、試験を受けられません。受験資格は、大きく分けて次の3つです。
- 実務経験ルート
- 養成施設ルート
- 福祉系高校卒業ルート
※上記以外に経済連携協定(EPA)ルートと呼ばれる、資格を取得のために日本で就労および研修を受けているEPA介護福祉士候補者が、資格取得を目指すルートもあります。
養成施設ルートや福祉系高校卒業ルートは、福祉関連の大学や専門学校、高校を卒業すると、国家資格の受験資格を取得できます。
また実務経験ルートは、福祉関連の学校を卒業していなくても、次の条件を満たす事で受験可能です。
- 実務経験3年以上(就業期間1,095日+従事日数540日以上)
- 介護福祉士実務者研修を取得
福祉系の学校を卒業していない人は、実務経験を積みながら、介護福祉士実習者研修を取得して受験するようにしてください。
試験日程や会場など、詳しくは介護福祉士国家試験を実施する社会福祉振興・試験センターのページから確認いただけます。
[介護福祉士国家試験]:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
ケアマネジャー(介護支援専門員)の仕事内容・必要な資格
次に紹介するのは、ケアマネージャーです。「介護支援専門員」やケアマネージャーを略して、「ケアマネ」と呼ばれています。
ケアマネージャーは、介護支援が必要な人と介護施設やサービス業者をつなぐパイプの役割を果たす業務を行うのが主な仕事です。
介護支援を必要とする人に、1人ひとりにあったサポートを提供できるようサポートしていきます。主な仕事内容は、次の通りです。
- 要介護認定業務
- ケアプランの作成(どのような介護を行っていくかの計画書)
- 介護給付金の管理
- 利用者のご家族へのアドバイス
利用者のご家族が困っている点をしっかりヒアリングして、それぞれにあったプランを組み立て業者につないでいきます。
そのため、コミュニケーション能力と適確な事務能力が求められる仕事です。
また、ケアマネージャーになるためには「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格する必要があります。
試験に合格後、介護支援専門員実務研修を受講すると、各都道府県に介護支援専門員として登録が可能です。
介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は、こちらです。
※指定された法定業務は、介護福祉士をはじめ、社会福祉士や歯科衛生士など。
試験は年1回で、毎年10月頃に開催。試験は年1回のため、しっかり計画を立てて受験勉強に励むのをおすすめします。資格の概要や管轄の支部の確認は、一般社団法人日本介護支援専門委員協会のホームページより確認可能です。
介護職のキャリアプラン
介護職のキャリアプランは、大きく分けて「現場の責任者を目指す」「介護のプロフェッショナルになる」の2つです。
一つ目は、施設や訪問介護サービスなどの責任者を目指していきます。現場で着実に経験を積むと同時に、介護士とケアマネージャーの連絡や調整を行い「サービス提供責任者」を目指すのもおすすめです。
サービス責任者とは、ケアマネージャーが作ったプランを確認して、介護士に指示を出すいく、まさに現場の責任者と言える仕事。
先ほど紹介した国家資格の介護福祉士や介護福祉士実務者研修を取得することで、利用者の方が快適に過ごしやすい環境を作ることに携われます。
また介護福祉士などの資格に加えて、言語聴覚士や作業療法士などの資格を取得して、活動の幅を広げるのもひとつの方法です。
医療関係の業務もできるようになると、介護の現場でより活躍できます。
介護職に転職する際のポイント
ここまで、介護職の業務内容や必要な資格について紹介しました。次に、未経験の人も経験者の人も、介護職に転職する際のポイントを3つ解説します。
介護職に転職する際のポイント
- あらかじめ資格を取得しておく
- 希望条件(勤務体制・給与など)を考えておく
- 自分に合った雇用形態を見ていく
あらかじめ資格を取得しておく
転職活動前に、あらかじめ介護の資格を取得しておくのがおすすめです。
無資格でも介護職に従事することもできますが、対応できる業務に限りがあり、有資格者より給与が低くなります。
厚生労働省が実施し公開している「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護従事者の平均給与の月額は、保有資格ありの場合は303,460円に対し、保有資格無しの場合は261,600円と、その額に差が出ています。
また、何より介護職に従事する自分自身が介護の知識を身につけていた方が、スムーズに仕事に取り組みやすいです。
そして採用する企業側も、有資格者の方が安心して採用しやすい傾向があります。
初めて介護職に就く人は「介護職員初任者研修」を、介護職の経験がある人は「介護福祉士実務者研修」や「介護福祉士」の取得がおすすめです。
希望条件(勤務体制・給与など)を考えておく
介護職は、日勤と夜勤両方ある場合が多く、さまざまな働き方が選択しやすいです。
そのため、求人を探す前に勤務体制や給与などの希望条件を考えておくことをおすすめします。
希望条件を考えておくことで、自分の希望に当てはまる求人をスムーズに探しやすいです。
どのような勤務体制で、どれくらいの収入を得たいか事前に考えておきましょう。
自分にあった雇用形態を考える
正社員やパートなど、自分に合った雇用形態を考えておくのも大切です。
女性は、結婚や出産を通して働き方を変える必要が出やすく、お子さんの年齢に合わせた働き方を考える必要が出る場合が多くあります。
介護職は、正社員、派遣社員、パートなど、さまざまな雇用形態の求人があります。
お子さまが小さい間はパート勤務、中学生になったら正社員など、状況に併せて雇用形態を考えてみてください。
介護職の転職サイトを選ぶときに必ずすべきこと
介護職の転職サイトには、それぞれ特徴があります。希望に合った求人を見つけるためには、自分に合った転職サイトを見つけるのが大切です。
ここでは、転職サイトを利用する際に、必ず行っておきたいことを3つ紹介します。
介護職の転職サイトを選ぶ時に行いたいこと
- 転職サイトごとの特徴をチェック
- 資格取得支援制度の有無
- 転職エージェントの場合、サポート内容を確認
それぞれのサイトの特徴をチェック
まず、それぞれの転職サイトの特徴をチェックしてみるのが大切です。次のように、転職サイトによって取り扱っている求人が異なります。
- 未経験から介護職にチャレンジできる求人を扱うサイト
- 首都圏だけでなく地方の求人も多く扱うサイト
各転職サイトの概要説明のページや、このあと紹介するおすすめの介護職専門転職サイトなどを見て、自分に合ったサイトか確認をしてみてください。
資格取得支援があるか確認
介護職未経験の人や国家資格である「介護福祉士」の取得を検討している人は、資格取得支援制度があるか確認をしましょう。
転職サイトによっては、資格取得支援を行っており、無料または費用一部負担で「介護職員初任者研修」などを取得できます。
自費で取得するより安く済みますし、転職先を見つけつつ、資格も取得できるのでお得です。
転職エージェントの場合はサポート内容も要確認
転職をサポートしてくれる転職エージェントを利用する場合は、サポート内容も確認をすることが大切です。
求人紹介や面接対策だけでなく、面接同行や入社前の施設見学なども行っていると、スムーズに転職先が決まりやすく、入社後のミスマッチの確率も下がります。
特に初めて転職活動をする方や、自分1人で転職先を探すのが不安な方には、面接同行などのサービスがある転職エージェントがおすすめです。
おすすめの介護職転職サイト5選
ここからは、おすすめの介護職専門の転職サイトを5つ紹介します。各サイトの特徴や対象地域などをお伝えしていくので、自分に合った転職サイトを見つける参考にしてくださいね。
おすすめの介護職専門の転職サイト
- 大手人材会社の安心感がある「マイナビ介護職」
- 未経験・無資格から介護職に就きたい人にぴったりの「かいご畑」
- 正社員求人と派遣求人両方を扱う「スマイルSUPPORT介護」
- 年間5万人以上をサポートする「カイゴWORKER」
- 入社後のアフターフォローも充実している「キラケア介護求人」
マイナビ介護職
大手転職エージェント「マイナビ」が運営する、全国の介護・福祉職の求人を取り扱う転職エージェントです。首都圏だけでなく、地方の求人も取り扱っています。
利用者の年代も幅広く、初めて転職をする20代の方から、50代で初めて介護職に就く方など、多くの方をサポートしてきた実績があります。
またマイナビのオフィスが遠い、仕事が忙しいという人のために「出張転職相談会」や「休日転職相談会」も実施。地方に住んでいる方や、在職中の転職活動で忙しい人も利用しやすいのでおすすめです。
サイト名 | マイナビ介護職 |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
主な求人職種 | 介護職・ケアマネージャー・サービス提供責任者・施設長など |
求人対応エリア | 全国 |
公式サイト | 「マイナビ介護職」公式サイト |
かいご畑
かいご畑は、未経験・無資格から介護職に就きたい人にぴったりです。
「キャリアアップ応援制度」で介護職員初任者研修・介護職員実務研修・介護福祉士の講座を全て0円で受講可能。
転職先を見つけて、入社後職場で経験を積みながら成長できます。
さらに、介護職についてのコラムも充実しているので、初めて介護職に就く人や改めて介護業界での働き方について知識を深めたい人にもおすすめです。
サイト名 | かいご畑 |
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運営会社 | 株式会社ニッソーネット |
主な求人職種 | 介護職・ケアマネージャー・サービス提供責任者・介護事務など |
求人対応エリア | 全国 |
公式サイト | 「かいご畑」公式サイト |
スマイルSUPPORT介護
手厚いサポートサービスに定評がある、転職エージェントです。求人紹介はもちろん、実際に面接にも同行し、しっかりと自己PRができるようサポートしてくれます。
充実したサポート体制が評価され、「介護職がおすすめする求人サイトNO.1(2020年1月 日本トレンドサーチ調査)」を取得。
さらに、厚生労働大臣認可のサービスなので、安心して利用できます。
また正社員の求人をはじめ、派遣社員や紹介予定派遣の求人も取り扱っています。
派遣社員は、給与前借が出来る「前給制度」もあるので、急な出費にも安心です。
サイト名 | スマイルSUPPORT介護 |
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運営会社 | HITOWAキャリアサポート株式会社 |
主な求人職種 | 介護職・ケアマネージャー・サービス提供責任者など |
求人対応エリア | 全国 |
公式サイト | 「スマイルSUPPORT介護」公式サイト |
カイゴWORKER
カイゴWORKERは、利用登録をしたい人しか見られない「非公開求人」を多く扱っているのが特徴です。
約10万件の求人のうち、約30%にあたる約3万件の求人が非公開求人となっています。
非公開求人は、条件を絞り込んでより自社にマッチした求人を探しているケースが多くあります。
そのため、「どのような施設でどう働きたいか」がはっきりしている人には、より自分に合った求人を見つけやすいです。
また、カイゴWORKERは、これまで年間5万人以上をサポートしてきた実績があります。
介護業界の知識を持ったアドバイザーが、しっかり転職活動をサポートしてくれるので安心です。
サイト名 | カイゴWORKER |
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運営会社 | 株式会社ティスメ |
主な求人職種 | 介護職・ケアマネージャー・サービス提供責任者・生活相談員 |
求人対応エリア | 全国 |
公式サイト | 「カイゴWORKER」公式サイト |
キラケア介護求人
キラケア介護求人は、転職活動中のサポートから入社後のアフターサポートが充実しているのが特徴です。
転職サポートでは、介護業界に精通したキャリアアドバイザーが未経験者・経験者ともに支援。
各施設ごとの調査をしっかり行い、職場環境や待遇をしっかり把握。利用者に合った転職先を紹介してくれます。
また、面接の同行や入社後のアフターサポートも充実しているので、初めて転職活動する人も安心して利用しやすいです。
サイト名 | キラケア介護求人 |
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運営会社 | レバレジーズメディカルケア株式会社 |
主な求人職種 | 介護職・ケアマネージャー・サービス提供責任者・生活相談員など |
求人対応エリア | 東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・福岡など首都圏中心 |
公式サイト | 「キラケア介護求人」公式サイト |
まとめ:自分に合ったサービスで介護業界に転職しよう
介護業界の職種やキャリアプラン、おすすめの介護職専門転職サイトを紹介しました。
介護職の一部業務は、無資格でも行えますが、自信と責任を持って業務に当たるために資格の取得がおすすめです。
資格を取得していた方が利用者からも信頼してもらいやすく、転職にあたっては有資格者の方が待遇が良くなるケースが多くあります。
まずは、希望の勤務時間や雇用形態を考えて、どのような形で介護職に就きたいか考えてみましょう。
そのうえで、自分に合った転職サイトを見つけて、転職活動にチャレンジしてください。