介護職の転職失敗の理由と失敗しないポイント

     
介護職の転職失敗の理由と失敗しないポイント

高齢化にともない、人材確保のために未経験者にも求人を多く提供している介護職。

転職市場では人気職種として注目されていますが、転職後すぐに職場を離れる人も少なくありません。

ここでは、介護職についた人がすぐに辞めてしまう原因について紹介し、転職時のチェックポイントやおすすめの転職サイトを紹介します。

介護士転職のポイント
  • 急いで転職すると十分に比較ができないため失敗に繋がりやすい
  • 転職成功のためにはキャリアプランや将来の目標を設定する
  • 転職サイトやコンサルタントへの相談で十分に情報収集を行う

介護職の転職で失敗する重大な理由

待遇の良さや居心地の良さといった環境を求めて転職を行うケースは少なくありません。

しかし、せっかく転職をしたのに結果的に失敗してしまうのでは本末転倒。

介護職の転職が失敗する理由について、詳しくみていきましょう。

介護士の転職が失敗する5つの原因

  • 職場を離れるための転職
  • きつい仕事や業務の負担増による転職
  • 高給な職場に移るための転職
  • 人間関係の悩みやコミュニケーションの問題
  • 他社が魅力的に感じるケース

職場を離れるための転職

現在の職場を離れたいがために転職するパターンでは、応募先の情報を細かく比較せずに入職を急ぐ方が少なくありません。

現状をより良い方向に変えていきたい、すぐにでも現場を離れたいという焦りが、冷静な転職を妨げてしまうおそれもあります。

転職はどのような場合でも、応募先の企業を慎重に選び、後悔のないようにじっくりと比較することが重要。

職場をすぐに離れたいときは早めに応募先の情報を収集し、転職に向けて準備を進めていきましょう。

ただし、情報を集める際に「なぜ職場を離れたいのか」を明確にしておく必要があります。

人によって人間関係・待遇・給与・働き方・仕事の負担など、現場を離れたくなるさまざまな理由があるはずです。

転職前に応募動機をクリアにすることで、次の応募先への動機が固まります。

きつい仕事や業務の負担増による転職

介護職には日勤のほかに早番や遅番があり、夜勤を加えて4交替でのシフト勤務になる職場もあります。

夜勤の後は休みを入れて休息をとるのが一般的ですが、人手不足の現場では夜勤明けにもシフトを入れる場合があります。

しかし、中には人手が足りないことを理由に、夜勤明けの日も出勤を要請してくる施設があります。

介護の現場では激務や仕事にかかる負担の大きさなどから、転職を考えるケースが多くみられます。

せっかく転職をしたのに、以前と同程度の負担の職場に入るおそれもあるため、応募先の環境は慎重に選ぶようにしましょう。

より高給な職場に移るための転職

給料が安い職場の場合、業務の量や心身の負担に見合った対価が得られにくいため、転職を考える方が目立ちます。

高額な給与体系を強みにしている介護施設も少なくありませんが、単純に給料だけをみて転職先を絞り込んでしまうのは避けるべきです。

業務量に見合う給与であることはもちろんですが、それぞれの職場の特徴をよく押さえておくことが大切です。

その職場で理想とされる働き方やスタッフへの待遇などもチェックしておく必要があるでしょう。

人間関係の悩みやコミュニケーションの問題

人間関係についての悩みやトラブルは、人と接するお仕事である介護職に多くみられます。

入居者とのコミュニケーションの取り方、あるいは同じ介護士同士での人間関係、上司や先輩・後輩の問題なども起こることがあり、そうした問題から逃れるために転職を志すケースも。

よほどの問題は職場の上司や信頼できる人に相談すべきですが、それでも改善しなければ転職もやむを得ないでしょう。

しかし、再び同じトラブルに巻き込まれないためにも、焦らず冷静に情報を見極めましょう。

できることはすべて行い、相談や報告もしたうえで次なる転職先を探すのがベストです。

応募先の口コミや評判をチェックし、職場見学(施設見学)の機会も積極的に活用してください。

他社が魅力的に感じるケース

情報誌や転職サイトの求人情報では、それぞれの介護施設が他にはない強みを大きく打ち出しています。

ここで「待遇が良いから」「設備が整った職場だから」と即決してしまうと、転職失敗に繋がる可能性があります。

転職を成功させるためには、給与待遇による働きがいの他にも「働き続けられる職場であるか」を考慮するようにしましょう。

介護職で転職成功させるためにチェックすべきポイント


介護職についている人が転職成功を目指すためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。

転職成功に繋がる3つのポイント

  • キャリアプランを明確にする
  • 資格の取得
  • 将来の目標・ビジョンの設定

キャリアプランを明確にする

介護職から介護職に転職する場合、自身の「キャリアプラン」を明確にすると良いでしょう。

厚生労働省が公開している「介護人材の機能とキャリアパスについて」を参照すると、介護職にも知識や技術が少ないところから一定のレベルに達し、そこから介護福祉士としてキャリアを積み重ねていくことが目標として挙げられています。

参考:厚生労働省「介護人材の機能とキャリアパスについて」

キャリアプランが定まっていれば、そこに向けて真剣に将来の進路を考えるようになるので、安易に職場を選ぶことがなくなります。

たとえば以下のようにキャリアプランを定め、それに沿って資格や実務経験を取得していくと失敗のリスクを抑えられます。

  • Step1:介護スタッフ
  • Step2:介護職員(正職員)
  • Step3:介護福祉士(実務者研修修了レベル)
  • Step4:認定介護福祉士またはケアマネージャー(他施設の研修修了、複数部門の異動経験有り)
  • Step5:専門職またはマネジメント職(管理職や施設長レベル)

はじめは無資格のスタッフとして未経験レベルで入職し、その後「介護職員初任者研修」「実務者研修」を経て一般職員となり、介護福祉士の認定資格を得るキャリアプランです。

介護福祉士の資格を取得してさらに多くの経験を積むと、認定介護福祉士やケアマネージャーへの道が開かれます。

そこからさらに高度な専門職を目指すこともできますし、施設のマネジメント職へ進む道もあります。

資格の取得

待遇の良い環境(職場)を探すには、即戦力となる資格を取得しておく必要があります。

たとえば介護職の入門ともいえる「介護職員初任者研修」を受け、修了試験をクリアしている方はその上位資格である「介護福祉士実務者研修」にぜひチャレンジをしましょう。

介護施設で実務経験が3年以上、かつ「介護福祉士実務者研修」を修了している方は、介護職唯一の国家資格であり介護職のキャリアパスの最上位にあたる「介護福祉士」に合格すると、業務の幅が広がり転職にも有利にはたらきます。

公益財団法人社会福祉振興・試験センターの「介護福祉士国家試験 資格制度の概要」でも、介護福祉士の資格取得は実務経験や講習を経て最後に到達する国家資格として位置づけられており、ぜひとも取得を目指したいところです。

参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験 資格制度の概要」

給料や待遇を上げるなら、自分のスキルを証明できる資格は必須といえます。

将来の目標・ビジョンの設定

転職活動を行うにあたり、自分自身の将来の目標やビジョンも設定しておきましょう。

自分のなりたい理想像や到達したいゴールを設定することで、流れに任せたままの転職を防ぎ、本当に目標に近づける応募先を絞り込むことができます。

平成29年に取りまとめられた「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」では、介護職のチームによるケアを推進、リーダーの役割を担う者は一定のキャリアを積んでいる介護福祉士が適当であるとされています。

介護福祉士は介護職の上位に位置づけられる資格ですが、資格を取得してからはリーダーとして実務と研修を積み重ねていくことが推奨されています。


参考:公益財団法人日本介護福祉学会「介護人材の機能分化促進に向けたチームリーダーとなる介護福祉士の育成に係る研修ガイドライン策定事業」

上の図では、「小チームのリーダー」「小チームのリーダーの指導者」「地域マネジメントを実戦するリーダー」といくつかのステップが用意されており、自分のなりたい理想像や到達したいゴールをどこに置くかによって転職のタイミングや応募先が変わってくる可能性があります。

転職の前から将来のイメージを具体化しておけば、転職成功の近道となるはずです。

転職サイトで探す時のポイント

転職サイトで求人を探す場合、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。

前もってチェックしておきたいポイントを紹介します。

転職サイトを使いこなすための3つのポイント

  • 複数の転職サイトに登録する
  • 見た目の数字に騙されず事実確認を行う
  • 好条件でも募集がかかり続けている場合は要注意

複数の転職サイトに登録する

介護職は売り手市場であり、勤務先も日本全国に豊富にあります。

厚生労働省が発表した介護関係職種の有効求人倍率データによると、介護分野については平成22年から29年までの7年間で右肩上がりに求人が増えており、平成29年には3.50倍を記録しました。


参考:厚生労働省「介護⼈材の処遇改善について」

介護を含めたすべての職業の有効求人倍率も平成22年からゆるやかに上昇を続けていますが、平成29年に1.50倍程度増えているのに対し、介護分野は3.50倍非常に高い水準で求人数が増えていることがわかります。

現在も求人数は安定しているため、一つでも多くの情報を集めるには複数の転職サイトに登録しておくと安心です。

限られたサイトだけで転職情報を探すよりも、多くのサイトから良質な求人を集めたほうが効率的であり、良い求人に出会える可能性も高くなるでしょう。

また、転職サイトには表(サイト内)に掲載されていない「非公開求人」と呼ばれる求人が存在します。

サイトに登録をしてサービスを利用(または転職エージェントやコンサルタントに相談)することで、非公開求人の紹介が受けられる仕組みです。

非公開求人は他のサイトにないものも多く、複数のサイトに登録をしておけばより多くの求人に出会える可能性があります。

見た目の数字に騙されず事実確認を行う

「定着率○%」「時給○円以上」と具体的な数字が掲載されている求人は魅力的に感じるものです。

しかし、時給が高いからといって必ずしも自分に合っているとは限らず、入職後に思わぬ事実が判明するケースも。

たとえば同じ形態の施設でも経営方針や給与体系、勤務形態、介護士同士の仲の良さ、日々の忙しさは異なります。

数字だけを見て応募するのではなく、必ず詳細をチェックするようにしましょう。

派遣として働く場合は事前に施設見学へ行くなど、工夫して情報収集を行ってください。

好条件でも募集がかかり続けている場合は要注意

高時給・未経験者可・整った設備など、好条件にも関わらず同じ募集が出ている場合、その求人には注意が必要です。

広告に掲載のされていない問題点、たとえば人間関係や業務上の負担などがあり、慢性的な人材不足に陥っている可能性も

好条件だからとすぐに応募を決める前に、募集要項のチェックや職場の見学を行い、応募に適しているか見極めておくと安心です。

おすすめ転職サイト

転職を成功させるためには、介護職に特化した転職サイトを利用すると良いでしょう。

介護士が知りたい情報や応募先企業の詳細なども掲載されており、一般的な転職サイトよりも細部にわたる情報が収集できます。

介護職に特化した転職サイト7選

  • かいご畑
  • マイナビ介護職
  • 介護ワーク
  • スマイルSUPPORT介護
  • きらケア
  • 介護求人ナビ
  • カイゴジョブ

かいご畑

出典:かいご畑

全国から集めた介護士求人・転職情報の中から、介護の資格を持つ人材コーディネーターが最適な求人を紹介するサービスです。

無資格・未経験でも応募できるものや高時給、日勤のみといった希望を出すことも可能。

正社員・契約社員・紹介予定派遣などさまざまな働き方が選べるのも魅力です。

さらに、かいご畑は厚生労働大臣認可の介護就職支援センターとして、「キャリアアップ応援制度」に基づく複数の講座を提供中。

応募後、コーディネーターに希望の勤務条件を相談しスタッフとして仕事をスタートした後、3つの講座から1つを選んで受講することができます。

マイナビ介護職

出典:マイナビ介護職

日本全国に豊富な求人情報をもつ株式会社マイナビが提供する、介護職の専門サイトです。

厚生労働省認可の転職支援サービスであり、無料登録後にアドバイザーへ希望の条件を伝えれば、求人の紹介や提出書類の添削が受けられます。

実際の職場での見学や面接サポートも可能なかぎり受けられるので、聞きづらい給与体系や待遇についても質問可能。

さらに入職中の職場を退職するまでのスケジュール調整や、入社までの準備などもサポートします。

面談・相談会といった対面でのサポートのほか、多忙な方には電話・メールを使った相談も実施。

プライバシーマーク・職業紹介優良事業者認定を取得しているので、安心してプライベートな相談を行うことができます。

介護ワーク

出典:介護ワーク

株式会社ウィルオブ・ワークが運営する介護ワークは、介護業界に特化したお仕事を幅広く紹介している転職サイトです。

全国各地に登録拠点を展開しているため、日々更新される多くの新規求人から選べるのもポイント。

厚生労働省から「優良派遣事業者」に認定されており、法令を遵守しながら応募者のキャリア形成支援を実施しています。

派遣のお仕事以外にも、パートアルバイト・正社員・契約社員など幅広い就業形態から選べるほか、派遣スタッフには前給制度を導入しています。

オープニングスタッフ、キャリアアップが可能な職場、過去にチェックした求人をそれぞれ閲覧可能。

魅力的な求人との出会いを期待している方におすすめの転職サイトです。

スマイルSUPPORT介護

出典:スマイルSUPPORT介護

スマイルSUPPORT介護は、介護職に特化した仕事を無料で紹介するサービスです。

介護の専門知識をもつ人材コンサルタントが仕事紹介から面談日の設定、履歴書の書き方や面談のアドバイスまでをサポート。

無料登録をすれば仕事紹介はもちろん、10万件以上の求人から自分に合った仕事を探すことができます。

気になる求人はサイト内の「お気に入り求人リスト」に登録でき、仕事探しの際には複数の条件で絞り込みがかけられます。

2020年4月時点で64,000件以上の非公開求人が含まれているので、このサイトでしか見つからないお仕事に出会える可能性も。

自分で求人を検索する場合、ケアハウスや訪問看護など細かく分かれた「施設形態」や、年齢不問・オープニング求人・大手企業といった「こだわり条件」で探す方法もおすすめです。

きらケア

出典:きらケア

介護業界に特化した派遣サービスを提供しているきらケア。

「職場の内部事情に詳しい」「応募者の代わりに待遇を交渉」「徹底したアフターサポート」と3つの安心ポイントを基本にすえています。

非公開求人はもちろん、派遣先のリアルな情報も応募者に提示しています。

「派遣社員が複数働いている職場」「他の求人よりやや給料が低い」「子育てに理解のある施設」といった、本当に知りたい情報を伝えてもらえます。

仕事を始める前に見学もできるので、長く働き続けられる職場が探しやすいのはきらケアならではの魅力といえるでしょう。

仕事を始めてから出てくる新しい悩みや不安についても、いつでもアドバイザーに相談できます。

介護求人ナビ

出典:介護求人ナビ

日本全国40,000件以上の介護求人を掲載し、介護業界に特化した高給与求人や人間関係を重視した職場探しをサポートしている転職サイト。

サイトで会員登録を行うと、希望条件に合う求人をスカウトメールとして受け取れるほか、エントリーシートの作成や応募時の個人情報の再入力を省くことができます。

一度検索をかけた条件はサイト内に保存されるので、何度も条件を入力する必要がなく効率的。自宅から近い職場も探しやすいサイトです。

転職サイト以外にも専用のアプリが提供されているので、スマートフォンから自由に求人検索ができるのもメリットです。

カイゴジョブ

出典:カイゴジョブ

介護業界に特化した専門の求人サイト。介護・福祉の転職イベント「カイゴジョブフェスタ」の運営も行っています。

サイト内ではキーワードからすばやく求人の検索ができ、無料登録をすると検討中リストや閲覧履歴などの便利機能を使って求人にアクセスできます。

自分で求人が探せるだけではなく、困ったときの電話サポートも提供しており安心。

職務経歴を登録すると、施設側からスカウトメールが届く嬉しい機能も利用できます。

介護職の転職には転職サイトの利用と資格取得が効果的


介護の仕事を快適にこなしていくためには、給与・待遇・人間関係など複数のポイントをチェックする必要があります。

すべてが揃った完璧な職場はなかなか見つからないかもしれませんが、多くの情報を集めておけばゆとりをもって比較ができます。

転職サイトの利用や転職エージェントへの相談は早めに行いましょう。

また、在職中の資格取得や研修への出席もスキルアップには欠かせません。

より良い職場に転職を成功させる場合、早めの転職活動と自分自身の技術力向上は並行させて行うことをおすすめします。

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