常用型派遣(正社員型派遣)で働くメリットと派遣との違いをポイント解説

     
常用型派遣(正社員型派遣)で働くメリットと派遣との違いをポイント解説

常用型派遣は、派遣会社と無期雇用契約を結ぶ働き方です。

無期雇用であることから、正社員型派遣とも呼ばれています。

派遣されていない期間でも給与が支給されるなど、登録型派遣(一般派遣)とくらべて安定性が高いのが魅力です。

この記事では登録型派遣との違いやメリット・デメリット、さらに常用型派遣を取り扱っている派遣サービスについて紹介していきます。

目次

常用型派遣(正社員型派遣)で働くメリットと派遣との違いのポイント解説要約

常用型派遣のポイント
  • 常用型派遣(正社員型派遣)は、主に月給制で、毎月安定して給与が支給される
  • 正社員に近い働き方のため、派遣特有の自由さは少なくなる
  • 常用型派遣を探すなら大手派遣会社がおすすめ

常用型派遣とは

常用型派遣とは

常用型派遣について知る

  • 常用型派遣の特徴
  • 常用型派遣になるルートは2とおり

常用型派遣の特徴

常用型派遣では派遣会社と無期雇用契約を結ぶので、「無期雇用派遣」ともいわれています。

期間の定めのない雇用契約という点では正社員と同じなので、「正社員型派遣」と呼ばれることもあります。

常用型派遣のメリットは「派遣先との派遣契約が終了しても、派遣会社との雇用契約は継続されているかぎり、安定して給与を受け取れること」です。

つまり、派遣先での派遣期間が終わって次の派遣先での派遣期間が始まる間でも、無給にはなりません。

なお、常用型派遣であっても、派遣先の企業で直接雇用される可能性がなくなるわけではありません。

常用型派遣になるルートは2とおり

常用型派遣として働くためには、次のいずれかのルートを経る必要があります。

派遣会社による常用型派遣の選考に合格する

常用型派遣社員になるには、派遣会社の採用選考試験に合格しなければなりません

派遣会社としては継続して雇用することになるため、慎重にみきわめる必要があります。

入社試験と同様に、履歴書や職務経歴書の提出し、筆記や面接での試験が行われるのが一般的です。

この選考に合格した後、各派遣先において派遣社員として就業することになります。

有期雇用通算5年超で無期転換を申し込む

平成25年の労働契約法の改正で、登録型派遣などの有期雇用で一定期間以上働くことで、無期雇用への転換権を得ることができるようになりました。

1回以上の契約更新を含み、通算で5年を超えて同一の会社で有期雇用で働くと、無期雇用転換権が得られるというもので、一般には「5年ルール」と呼ばれています。

無期転換ルールに関しては、厚生労働省の有期契約労働者の無期転換ポータルサイトに詳しく記載されています。

登録型派遣(一般派遣)との違い

登録型派遣(一般派遣)との違い

登録型派遣との違い

  • 契約形態や給与形式が違う
  • 就業までの流れが違う
  • 3年ルール適用の有無

契約形態や給与形式が違う

登録型派遣でも常用型派遣でも、雇用契約は派遣会社と取り交わします。

派遣先に間接雇用されて就業することと、派遣会社から給与が支払われることも同じです。

しかし、登録型派遣では派遣先が決まるごとに派遣会社と有期契約を結ぶ一方、常用型派遣では派遣会社と無期契約を結ぶという点が異なります。

給与は契約期間中のみ支払われるため、ある派遣先での派遣期間が終わって次の派遣先が決まるまでの間、登録型派遣では無給ですが、常用型派遣では安定して給与を受け取ることができます

また、登録型派遣では時給制、常用型派遣では月給制となっているところが多いため、休日が多い月の場合、給与額が少なくなる可能性があります。

就業までの流れが違う

登録型派遣で働く場合、一般にはまず派遣会社に登録(エントリー)します。

そして派遣会社から紹介された中から派遣先を決定し、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で就業します。

その後は派遣先が決まるごとに有期雇用契約を結ぶことになりますが、最初の手続きとしては派遣会社に登録するだけです。

しかし常用型派遣では、冒頭で紹介したとおり、登録するだけで働けるようにはなりません。

派遣会社の採用選考に合格するか、5年ルールで無期転換されるか、どちらかの条件を満たさなければ、常用型派遣として働くことはできないのです。

3年ルール適用の有無

登録型派遣では、同一の派遣先での派遣期間は3年以内に制限されています。これは派遣の「3年ルール」として、よく知られています。

一方、常用型派遣では、この派遣期間の上限3年のルールが適用されません。

そのため、長期間継続して働くことでスキルアップやキャリアアップできる可能性が高まります。

常用型派遣と登録型派遣の違いをまとめますと、次の表のようになります。

常用型派遣 登録型派遣
雇用契約の相手方 派遣会社 派遣会社
雇用契約の期間 無期 有期(派遣契約ごと)
給与の支給 月給制 時給制(派遣期間のみ、登録だけでは支給されず)
就業するには 選考に合格、または5年ルールで無期転換 登録のみ
派遣期間3年ルール 適用されない 適用される

常用型派遣のメリットとデメリット

常用型派遣のメリットとデメリット

常用型派遣のメリットとデメリットを知ろう

  • 常用型派遣のメリットとは
  • 常用型派遣にデメリットはある?

常用型派遣のメリットとは

常用型派遣で働く場合、一般的に次のような3つのメリットが得られます。

  • 無期雇用による安定効果が大きい
  • スキルアップやキャリアアップがしやすい
  • 福利厚生などの待遇が良い

無期雇用による安定効果が大きい

常用型派遣では、派遣会社に常時雇用されている状態になります。そのため、収入が安定することが最大のメリットです。

登録型派遣では次の派遣先が決まるまでの期間は、無職・無給の状態になってしまう可能性がありますが、常用型派遣では基本的にその可能性はありません。

正社員と同じ月給制となっている派遣会社が多いので、ゴールデンウィークや年末年始、その他祝祭日が多い月でも、収入が大きく落ち込むことは少ないです。

もちろん、健康保険などの各種保険はいつでも利用できますし、厚生年金への加入期間も継続します。

また、常用型派遣では派遣期間に制限がなく、同じ派遣先で長期間にわたって就業することも可能ですので、雇用環境や生活サイクルも安定するでしょう。

派遣会社での雇用期間が1年2年と長くなるにつれて、有給休暇の年間取得可能日数も増えていきます。

スキルアップやキャリアアップがしやすい

常用型派遣は、未経験の職種に挑戦でき、スキルアップやキャリアアップがしやすい働き方です。

未経験の人に対し、ビジネスマナーやパソコン基本操作の研修を、実際に派遣する前に行ってくれる派遣会社が多いからです。

ここで事務職などの基本スキルを身につけられますし、簿記や外国語やパソコン関連などの資格取得支援に力を入れている派遣会社もあります。

また、常用型派遣は3年ルールの対象外なので、同一の派遣先で長期間就業しながらスキルを高めていけば、その道のスペシャリストになることも夢ではありません。

常用型派遣では派遣先が都市部の大手有名企業になることが多いと言われていますので、優秀な社員に囲まれ、向上心を持って業務にあたることが期待できます。

スキルアップしていけば、派遣先に直接雇用されるなどのキャリアアップの可能性も高くなっていくでしょう。

福利厚生などの待遇が良い

常用型派遣になると、正社員とほぼ同等の各種手当が支給され、福利厚生も利用できるようになるところが多いです。

法定の社会保険が完備されているほか、スキルアップや各種施設利用の補助などの独自のサービスを提供している派遣会社もあります。

産休や育休については法定ですが、ベビーシッター割引サービスなどを利用できるところもあります。

福利厚生などの制度を利用していくことで、心身のリフレッシュができ、仕事や生活が充実したものになるでしょう。

常用型派遣にデメリットはある?

常用型派遣にはメリットがある一方で、デメリットもあることを把握しておきましょう。

  • 就業までのハードルが高い
  • 安定と引き換えに自由さは少なくなる
  • 常用型派遣イコール正社員とは限らない

就業までのハードルが高い

すでに紹介したとおり、常用型派遣で働くためには、派遣会社の採用選考に合格するか、有期契約で通算5年を超えて無期転換を申し込まなければいけません。

選考では書類審査や筆記試験や面接などが行われ、適性や能力なども厳しく評価されます。

また、5年ルールで無期転換されるには、最低でも5年程度の期間がかかることになります。

このように常用型派遣で働くのは誰でもすぐにでもというわけにいかず、難易度がやや高めといえます。

安定と引き換えに自由さは少なくなる

常用型派遣は長期的に安定的に働くことができるのがメリットです。

逆の見方をすれば、登録型派遣のような自由さがほとんどなくなるということでもあります。

常用型派遣では基本的に派遣会社に指定された派遣先で、週5日フルタイム勤務することになります。

登録型派遣のように働く期間や日数、時間帯、そして派遣先を選択する自由は、常用型派遣にはないと考えてよいでしょう。

派遣期間の合間に休暇を取って旅行に行ったりといったことも非常に難しくなります。

短期間で派遣先が変わることもありますし、転居を伴う派遣先を指定される可能性もないわけではありません。

また、給与額がいったん決まるとあまり上がりにくいという傾向があり、場合によっては登録型派遣よりも手取りが少なくなることもありえます。

常用型派遣イコール正社員とは限らない

常用型派遣は無期雇用ではありますが、必ずしも正社員と同等であるとはかぎりません。

派遣会社の正社員と派遣スタッフでは、待遇や社内でのキャリアパスなどに何らかの違いがあることが多いです。

また、常用型派遣といっても、派遣先から見れば登録型派遣同様に派遣社員であることに変わりがありません。

そのため、やりがいのある仕事や成長できる仕事などはあまり任せてもらえないこともあります。

常用型派遣は安定した働き方ですが、不景気で派遣先が見つからないような場合は休業扱いとなり給与は法定となる6割ほどになったり、派遣会社の経営が傾いたような場合には解雇されたりする可能性がないわけではありません。

常用型派遣を取り扱っている大手派遣会社を紹介

常用型派遣を取り扱っている大手派遣会社を紹介

常用型派遣を取り扱っている大手派遣会社を紹介

  • 常用型派遣で大手派遣会社がおすすめな理由
  • 常用型派遣を行っている主な派遣会社6選

常用型派遣で大手派遣会社がおすすめな理由

常用型派遣で働く場合、派遣会社に無期雇用の派遣スタッフとして雇ってもらう必要があります。

ただし派遣会社であればどこでもよいというわけではなく、大手派遣会社をおすすめします。

大手派遣会社がおすすめの理由

  • 求人の数が多く、質も高め
  • 派遣スタッフのサポート体制が整っている
  • 福利厚生などの待遇が手厚い

求人の数が多く、質も高め

大手派遣会社ではつねに多くの求人案件を扱っており、その中には大企業や人気企業などの好条件のものも多く含まれています。

取り扱っている求人案件数が多いため、自分の希望条件に近い派遣先が存在する可能性が高くなります。

同じ派遣先の求人案件でも、中小派遣会社よりも大手派遣会社のほうが高時給になっていることも珍しくありません。

派遣スタッフのサポート体制が整っている

大手派遣会社には経験豊富な担当者が多く在籍しているので、派遣スタッフとして働く際に手厚いサポートが期待できます。

中小規模の派遣会社では常用型派遣に対応していないところもありますが、大手の派遣会社ではもれなく常用型派遣に対応しています。

さらに大手派遣会社では、優良派遣事業者認定を受けているところがほとんどです。

厚生労働省委託事業 優良派遣事業者認定制度|認定事業者一覧

福利厚生などの待遇が手厚い

大手派遣会社は、スキルアップやキャリアアップの支援体制や福利厚生などが充実している傾向があります。

派遣会社としては優秀な派遣社員を一人でも多く獲得したいため、少しでも競合他社を上回る待遇を提供しておきたい、という側面もあるでしょう。

常用型派遣では派遣会社に無期雇用されるため、どの派遣会社にするかによってキャリアや生活が大きく変わる可能性もあります。

こういった背景からも、常用型派遣では大手派遣会社を選ぶのがおすすめです。

常用型派遣を行っている主な派遣会社6選

ここからは常用型派遣を行っている具体的な派遣会社(派遣サービス)を6つ紹介していきます。

それぞれの派遣会社で、会社名とは別の独自のサービス名で、常用型派遣サービスを展開しています。

アデコ|キャリアシード・ハケン2.5

アデコ|キャリアシード・ハケン2

出典:アデコ独自の無期雇用プログラム「ハケン2.5」(無期雇用派遣)

キャリアシード・ハケン2.5は、アデコが運営しているサービスです。

「2.5」とは2.5年(2年半、2年6ヶ月)の意味で、ハケン2.5はアデコ独自の無期雇用プログラムの名称でもあります。

これは、アデコ以外の派遣会社であっても、現在の派遣先で2.5年以上継続して派遣就業している人は無期雇用の派遣社員に応募可能、というものです。

いわゆる無期転換では通算5年超が必要ですが、アデコではその半分で無期雇用される可能性があることになります。

アデコには無期雇用派遣の事務正社員サービスとして、キャリアシードおよびキャリアシードエルの2つがあります。

キャリアシードが経験者向け、キャリアシードエルが未経験者向けです。

スタッフサービス|ミラエール

スタッフサービス|ミラエール

出典:ミラエール‐未来にエールを。20代・未経験からはじめる新しい働き方

ミラエールは、スタッフサービスが運営しているサービスです。

ビジネススクールを含む多彩な研修を無料で受講できるので、事務職経験ゼロからでも始められますし、その後もスキルアップがしやすい環境といえます。

月給制で、交通費や残業手当や賞与も支給されるほか、年1回の昇給制度があります。

土日祝が休みという派遣先が多くなっていますので、ワークライフバランスを実現しやすいです。

同一の派遣先で半年間就業すると就業先貢献手当が受けられ、職場での評価を得られた場合には追加手当も支給されます。

テンプスタッフ|ファンタブル

テンプスタッフ|ファンタブル

出典:ファンタブル – テンプスタッフ

ファンタブルは、テンプスタッフが運営しているサービスです。

「funtable(ファンタブル)」は、「fun(楽しむ)」と「t(テンプスタッフ)」と「able(可能にする)」を組み合わせた造語です。

ファンタブルの特徴は、派遣スタッフが派遣先の企業で直接雇用されることを支援する、というところです(「卒業」と呼ばれています)。

優秀なスタッフを囲い込みたい派遣会社が多い中、派遣社員にとってはうれしい姿勢です。

未経験から事務職にチャレンジし、将来的には派遣先で直接雇用されたいという方におすすめです。

マイナビワークス|マイナビキャリレーション

マイナビワークス|マイナビキャリレーション

出典:マイナビキャリレーション|マイナビが運営する無期雇用派遣サービス

マイナビキャリレーションは、株式会社マイナビワークスが運営しているサービスです。

「キャリレーション」は、「キャリア(career)」と「リレーション(relation)」を組み合わせた造語です。

若年層の事務職に特化した無期雇用派遣サービスとして、2016年12月にサービス提供開始されました。

OAスキルなどの充実した研修制度があること、一人ひとりに合った配属先を選定すること、2名体制での手厚いサポートが特徴となっています。

主に20代女性の応募を想定しており、派遣先は東京・名古屋・大阪の都市部の事務職が中心です。

マンパワーグループ|エムシャイン

マンパワーグループ|エムシャイン

出典:エムシャイン-未経験から事務に転職(社員)が叶います

エムシャインは、マンパワーグループが運営しているサービスです。

20代を中心に、一般事務や総務事務などの事務職につきたい方を募集しています。

未経験だったり経験が少なかったりしても、パソコンやビジネスマナーの研修やサポートを受けることによって、事務職への転職をかなえられます。

マンパワーグループに社員として入社し、派遣先も大手企業が中心なので、安定した雇用・就業環境のもとで働くことができます。

リクルートスタッフィング|キャリアウィンク

リクルートスタッフィング|キャリアウィンク

出典:キャリアウィンク – わたしらしく、前へ。今を育てる事務キャリア

キャリアウィンクは、リクルートスタッフィングが運営しているサービスです。

未経験からの事務職へのチャレンジを応援する、との看板のとおり、およそ80%の人が事務職経験なしから就業に至っています。

派遣先は大手有名企業が多く、そういった企業では派遣社員の受け入れ体制が整っていることが多いです。派遣先で直接雇用された実績もあります。

リクルートスタッフィングは営業担当者の対応がはやいことで有名ですが、キャリアウィンクでもWEB応募から最短10日ほどで就業開始できます

常用型派遣なら大手派遣会社に登録を

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常用型派遣について紹介してきました。

この記事の内容をまとめます。

まとめ

  • 常用型派遣は派遣会社に無期雇用される働き方です
  • 無期雇用派遣や正社員型派遣ともいわれています
  • 主に月給制で、毎月安定して給与が支給されます
  • 安定さを得るかわりに、自由さは少なくなります
  • 常用型派遣なら大手派遣会社がおすすめです

大手派遣会社ではそれぞれ数多くの求人案件を扱っていますが、派遣会社ごとに取引先企業(派遣先)に違いがあります。

また、勤務条件や待遇、福利厚生の内容、サポート体制などでの違いもありますから、人によって最適な派遣会社は異なるでしょう。

複数の派遣会社についてじっくり比較検討してから応募することをおすすめします。

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